空調服のベストタイプとブルゾンタイプで迷ったときの考え方

作業服ベスト1

空調服を購入しようと思ってラインナップを見ていると典型的なブルゾンタイプの他にもベストタイプがあるのに気づくでしょう。どちらのタイプを購入したら良いかで悩んでしまうこともよくあります。ブルゾンタイプとベストタイプはどのような違いがあるのでしょうか。

その違いに基づいて適切な選択をできるようになりましょう。

ブルゾンタイプの方が防護性が高い

ブルゾンタイプとベストタイプの大きな違いとして直感的にもわかりやすいのは防護性です。ベストタイプは袖がないのに対して、ブルゾンタイプは長袖で手首まできちんと覆われているか、半袖で肘の上まではカバーされています。

袖によって腕が守られている分、危険な作業をする現場で働くときにはブルゾンタイプが優れています。物理的なダメージを軽減できるだけでなく、薬品などが飛散した場合にも皮膚が露出していないので被ばくを避けることが可能です。

また、炎天下での作業の場合には日差しが強くて日焼けをしてしまいますが、空調服は紫外線カットの加工をしてあるものが多いので日焼け防止にもなるのもメリットでしょう。ただ、防護性を考えるのであれば、半袖であってもブルゾンの場合には肩まで守れるので、肩が露出してしまうベストタイプよりも優れているといえるかもしれません。

現場によってリスクがあるようなときには、長袖か半袖のブルゾンの方が良いと考えるのが適切です。

空調服の特徴や半袖とベストの比較について

ブルゾンタイプは種類が豊富

ブルゾンタイプは空調服が登場した初期から販売されている影響もあってベストタイプに比べると種類が豊富です。開発しているメーカーも数が多く、一社で数種類のモデルを毎年のように発表していることもよくあります。

作業服のファッション性を重視する人が増えてきている影響で、デザインにこだわりを持って開発されたモデルも多くなってきました。それよりも機能性を重視して作り上げられているモデルもあり、ニーズに合ったデザインや仕様の空調服を選びやすくなっています。

それに対してベストタイプはまだ市場に出てきているモデルが少なく、デザインにこだわろうとすると魅力的なものが見つからない場合もあるでしょう。機能性についてはブルゾンタイプと同様に優れているものが多いので、ニーズに合っている仕様のものが見つかる可能性が十分にあります。

また、人気の出方次第ではこれからベストタイプも増えていく可能性があるため、この観点からブルゾンタイプとの比較をするのは難しくなる可能性もあるでしょう。

ベストタイプの方が動きやすい

ベストタイプが優れているのはブルゾンタイプに比べて動きやすいことです。ベストタイプの場合には裾がきっちりとしまるブルゾンタイプと違って上半身の動きが拘束されることがほとんどありません。袖がないので肩や肘の動きの邪魔になってしまうこともなく、腕を大きく使う作業をする人にとっては動きやすくて快適でしょう。

長袖で袖口がしまるタイプの場合にはかなり動きが束縛されるので注意が必要ですが、ブルゾンタイプでも半袖を選べば肩の動きに若干支障がある程度です。防護性との兼ね合いを考えて、どんな作業をするのかに応じて選ぶのが無難でしょう。

また、ベストタイプの方が全体が軽量という点でも動きやすいのも特徴として覚えておきましょう。

ベストタイプは着脱が簡単

ベストはもともと脱いだり着たりしやすいように設計されているものなのでベストタイプの方がブルゾンタイプよりも着脱が簡単なのも特徴です。現場作業中は空調服を着たいけれど、それ以外のときは特に着なくて良い人もいるでしょう。

現場とオフィスを行ったり来たりすることが多いという人も脱いだり着たりする機会がたくさんある場合もあります。このようなときにはベストタイプの方が便利でしょう。ベストタイプの空調服と合うファッションさえ用意しておけばいつでも気軽に使えます。

ブルゾンタイプでも着脱は可能ですが、インナーは下着に近いものにするのが一般的なので、脱いでオフィスワークをするのは難しい場合もあるでしょう。

空調を生かせるのはブルゾンタイプ

空調服のメリットを生かせるかどうかという点で考えると手首まで風を送れるブルゾンタイプが優れていると考えられます。ベストタイプの場合には肩のところで風が抜けていってしまうので空調効果が得られるのは体幹の部分だけです。

ただ、風が十分に強い場所での作業なら腕までカバーできていなくても良いという考え方もあるので、どのような現場で作業をするかによってどちらが良いかは大きく左右されます。

現場に合わせるのが最も重要

空調服のブルゾンタイプとベストタイプを選ぶときには違いをきちんと理解し、使用シーンに合わせて選ぶのが最も大切です。どのような作業をするときに空調服を着るのかを考えてみましょう。炎天下で風通しも悪いところで作業をするなら長袖のブルゾンタイプが無難ですが、屋内作業で冷暖房ができない場所で仕事をするといった場合にはベストタイプの方が暑苦しくない可能性もあります。

手元の作業ばかりで動かないと体で風を切らないという問題があるので、全身に風を送れる長袖のブルゾンタイプが魅力的です。逆に動きが多い場合にはベストタイプでも十分なことが多いでしょう。最近ではプライベートでも空調服を着るという人もいます。

その場合にはカジュアルなデザインのものを選ぶ必要が生じるのでブルゾンタイプの方が良いものが見つかる可能性が高いでしょう。作業中に着ていても特に目立ってしまうことがないように落ち着いたデザインになっているものがほとんどなので、仕事とプライベートで兼用にするのは比較的簡単です。

ファッションとして使おうという場合には二着以上の空調服を用意するのも良い方法でしょう。シーンに応じてブルゾンタイプとベストタイプを使い分けていけばより快適になります。同じメーカーのものを選ぶとバッテリーとファンについては共用にできることが多いので、費用対効果も高くなるのが魅力です。

現場に合わせて適切な方を選ぼう

空調服のブルゾンタイプは初期から販売されてきた影響でラインナップが豊富です。袖があるので防護性は高いですが、動きを束縛する面もあります。ベストタイプはまだ新しいのデザインにこだわろうとすると候補がない場合もあるものの、動きやすいのは大きなメリットです。

使用する現場に合わせて選ぶのが最も大切なので、違いに基づいてメリットが大きいタイプを選定しましょう。